ミッション・ビジョンは人の心を動かすための物語

組織

それぞれの会社には、会社設立の目的があるはずです。より大きく言えば会社としての使命や存在意義です。同時に目標、言い換えれば夢や将来ありたいと願う姿も描いていることでしょう。これらをミッションやビジョンとして言葉にしようとするとき、忘れてはいけないことは何なのか、何を最も重視すべきなのでしょうか。

 

1、そもそもミッション・ビジョン・バリューとは何か?

ミッションは最も大きな存在で、会社の「存在する目的」であり、「会社の使命そのもの」です。ビジョンは「ミッションを達成するための目標」であり、「方向性」を示したものです。バリューとは、ミッション・ビジョンを遂行するためのベースとなる「具体的な行動指針」のことです。

 

何のためのミッション・ビジョンか

そもそも何のためにミッション・ビジョンを決めていくのかということを理解せずに、「他社がやっているからうちもつくってみよう」という軽い動機でミッション・ビジョンを簡単に作っていくことが一種の流行りのような状態になっている気がします。当たり前の話ですが、まずは何のためのミッション・ビジョンなのかということを明確にする必要があります。

定義は各企業様々でいいと思いますが、我々にとってミッション・ビジョンは「人の心を動かすための物語」だと思っております。

 

例えばお弁当を作る工場があったとして、「日々お弁当を作る意味」を以下のようにとらえた場合の違いはいかがでしょうか?

A君 やりたくもない仕事だからバレないようにズルして早く終わらせよう

B君 お金を稼ぐためにお弁当を作ろう

C君 しっかり働くことで会社からお金をいただくためにお弁当を作ろう

D君 お客様に美味しいお弁当を食べてもらうためにお弁当を作ろう

E君 お客様の笑顔と幸せのためにお弁当を食べてらうためにお弁当を作ろう

F君 社会のためにもお客様のためにも自分にできることを全力で行い世界をより良くしよう

A君からF君まで、全く同じ仕事をしていますが、気持ちが全然違います。A君が最も優秀な社員だとしても、最も素晴らしい会社への影響を与えるのは、疑いもなくF君でしょう。

何故ならば人間は「心で動く」からです。

どんな内容のミッションでもビジョンでも、会社のビジョンやミッションがしっかりと浸透している状態なのは、紛れもなくF君なのではないでしょうか?このように、ミッションやビジョンは浸透して心を動かしてからこそ力が宿るのです。

本当に心を動かすミッションとビジョンはA君とF君の違いのように、心にとてつもなく大きな影響を及ぼし、働くこと自体が人生の目的という位置付けになります。この力が果てしないことは説明するまでもありません。

このテーマで最も伝えたいことは、ミッションやビジョンは人を本当の意味で動かす力を持ち合わせている、企業の存在の根幹です。軽い気持ちでとってつけたようなミッションやビジョンは浸透するはずがないのです。

 

陥りやすい失敗

(1)伝え方にこだわるのは本末転倒

経営幹部の方たちとミッションやビジョンについて話しているときに感じるのは、それをどのような言葉でまとめたらいいかを非常に気にされている方が多いということです。「伝え方」や「浸透プラン」にこだわりすぎているのではないでしょうか。

出し方、伝え方にこだわっている会社では、しばしば競合他社や自分たちと近い会社のことを気にされます。そうした会社のミッション・ビジョンを俎上に上げて、これはいいね、これはちょっと違うなという風に議論を進めるのです。そのようにして自社のミッション・ビジョンを作っていこうとする会社が多いことに、とても驚かされます。言ってみれば、それはテクニックです。もちろん、伝わらなければ意味はありません。しかし、大切なのはそういうことでしょうか?

ミッションやビジョンは元々会社や経営者の根本にあったはずです。熱い想いであり、会社の存在意義そのものです。それを忘れてつくられたミッションやビジョンは、どんな言葉を紡ぎ出そうと、どんな伝え方をしようと相手に伝わるものになるとは思えません。
また、ミッションやビジョンを備えていても、それが社内外に浸透している会社がある一方で、まったく浸透しておらずコーポレートパワーが弱い会社というのはいくらでもあります。この差はどこからくるのかというと、どれだけ本気に思って、日ごろの取り組みでミッションやビジョンを心がけ、実践しているかの違いです。経営者が本気で思っていないことを、上滑りした言葉にしてミッションやビジョンを制定したところで、浸透するはずがないのです。

 

 

(2)「想いの力」に目を向けよう

経営者の内に秘められたミッション・ビジョンへの想いが本当の意味で強く、それが経営幹部にも浸透していると、それ自体が組織を変革させ、成長させるパワーになります。これが「想いの力」です。想いの力の大きさこそが重要なのであって、他社がどうこうとかいって決めるようなミッション・ビジョンは言葉だけの概念に陥ってしまい、これほど弱弱しいものはありません。

逆に言えば、本当に心で強く思っていることは、伝え方の如何にかかわらず周りに伝わっていくものなのです。したがって、ビジョン・ミッションを決めるにあたっては、経営者が本気で想っていることをあぶりだして明確にすることが第一歩でなければならないのです。

そもそもミッションやビジョンを決めるということは、その決めたミッション・ビジョンを中核にして経営上の意思決定を行っていくためであるはずです。ですから、ミッションやビジョンを表す言葉というのは、単に外向けに格好をつけて伝えるためにではなく、どれだけ本当の想いに近づくかということが大事なのです。訴求力がある強い言葉を選ぶといった言葉の調整は、そのためであってこそ意味があるのです。

どのように伝えるかを先に考えると、当然ブレが生じます。強い思いがあったとしても、表現や伝え方にこだわると、本来定めるべきビジョンやミッションからは狂いが生じてくるでしょう。

 

ミッション・ビジョン策定の手順

最初に着手すべきは、経営者の思いの源泉を探ること。
私たちがビジョン・ミッションについて相談を受けたときに最初にやるのは、経営者の過去の経験を掘り起こし、なぜそのような思いを抱くに至ったかを追求することです。インターナルパワーがどこから出てきたのかを探るのです。その根本を抑えたうえで、言葉を整理したり、経営幹部でどのように共有されているかなどを聞き取ったりして、ミッション・ビジョンの決定に向けて調整していきます。

経営者の過去を探り、時間をかけて本当の想いを突き止める

想いに完全に合致したパワーのある言葉を妥協なく選び出す

ミッション・ビジョンとして伝わりやすい表現でまとめる

社内に浸透を図り、社外へ浸透を図る

ミッション・ビジョンに沿った事業展開をしていく

繰り返しますが、重視すべきは「想いの力」であって、「伝え方」や「浸透のテクニック」考え始めることは避けなければなりません。本当に心の奥にある強い思いを引っ張り上げて言語化しなければ、言葉としてはきれいではあっても弱いミッション・ビジョンになってしまうでしょう。

人を引き付け、人の行動を変えるトリガーになるのは本当の影響力を持つ強い「想い」なのです。口先だけのテクニックで人の心は本当の意味では動かされないのです。そのことを決して忘れないようにしてください。

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組織の課題が分かります

  • 経営理念が浸透してない
  • 売上が上がらない
  • 営業力が弱い
  • 約束事が徹底できない
  • 新規事業が立ち上がらない
  • 見込客の集客ができていない
  • 教育が一貫していない
  • トップが常に悩んでいる
  • 任せられない風土
  • 優秀な部下がいない
  • マネージャーが不足している
  • 役職者が増えすぎている
  • コミニケーション力が低い
  • 全体的にモチベーションが低い
  • ヒアリングができてない
  • 社長が自分らしくいれていない
  • メンバーの愚痴が多い
  • 打ち手がいつも中途半端
  • ひとのせいにする文化
  • 管理と営業が対立している
  • 営業力の個人差が激しい
  • 情報共有がされていない
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