リーダーシップ研修で教えるべきポイント
マネージャー向けのリーダーシップ研修の中で最も大切なことは以下の3点になります。
多くを教えてもわかりにくく、成長が遅くなるので、絞りをいれて、大切な部分を教育して行くことが成功の鍵だと思います。
・自らが結果をだす力を育てる
・メンバーを引っ張る力を育てる
・会社の方向性を理解する力を育てる
この3つをしっかりと学ぶことで、「強いリーダー」に育成することができます。
「結果が全て!結果出します!」
「チームをガンガン引っ張っていけます!」
「会社の方向性の理解はバッチリです!」
このようなマネージャーは、自分の功績よりも、会社やチームのために動けますし、結果への意志も高いので、組織の力を向上させます。
1文でまとめると、
会社の視点にたち、組織単位で、結果をだすことができる
このようなマネージャを育てることがリーダーシップ研修のポイントとなります。
そんな理想を言われても、実際に育成は難しいし、社内のリソースでは無理だ!という意見もあると思います。
しかしながら、どんなことにも「成功の法則」があるのです。
「パフォーマンスの高いリーダー」がもっている要素をしっかりと分析し、教育していくことで、能力を開発して行くことが可能です。
ここでは、「成功の法則」を具体的に書いていこうとおもいます。
リーダーシップ研修で、教えるべき内容
リーダーシップ研修の内容は、細分化すれば、無限にでてきます。
大切な部分に集中することが研修の効果を最大化します。
ここでは、大切な3つの要素にフォーカスをあてて、順に説明していきます。
・②メンバーを引っ張る力を育てる
・③会社の方向性を理解する力を育てる
「結果が全て!結果出します!」
「チームをガンガン引っ張っていけます!」
「会社の方向性の理解はバッチリです!」
このようなマネージャーが育つことが、目標となります。
・①自らが結果をだす力を育てる
プレイングマネージャーはよくない
こんな常識を持つ組織が私の経験上、とても多いとかんじます。
プレイングしないで何するの??
と、いつも質問したくなってしまいます。
プレイングマネージャーがダメなのではなく、
チームとしての利益よりも、自分個人の利益を優先することがいけないのです。
大企業の代表でさえ、大切なところでは、自ら営業やプレゼンを行うことは当たり前にあるのです。
プレイングをすることも、しないことも、リーダーの目的ではありません。
まずは、リーダーの責任でチームの目標を達成させなければならない。という当たり前の責任を教育する必要があります。
繰り返しになりますが、指示を出すのがリーダーの仕事ではありません。
あたりまえの基礎ではありますが、実際メンバーがマネージャになると「一体何をすればいいんだ?」と迷ってしまうのが、一般的です。
しっかりと当たり前のゴールをまずは伝えることが大切な一歩です。
・②メンバーを引っ張る力を育てる
リーダーシップを学んでいないメンバーの中に、「会社からの伝達事項を伝えるのが仕事」と思ってしまっている方は、以外に多いです。
リーダーは組織のメンバーを引っ張って行くことが仕事であり、そのためには、メンバーの心を動かさなければなりません。
伝達するだけであれば、社長や役員が直接すべての社員に伝えればいいですし、伝言だけではメンバーの心は動きません。
チームをより良い方向へ変えていき、目標を達成することが目的ということを教育することが2点目のポイントです。
・メンバーが動いてくれない
・メンバーの理解がたりない
・メンバーの目標意識が薄い
・メンバーが自ら学ばない
こういった現象はすべて、リーダーの伝達力不足なのです。
すなわち、チームを引っ張れていない状態です。
リーダーは伝達が目的ではなく、チームメンバーの行動の変革に責任を持つのです。
このことが、しっかりと教育できていれば、「メンバーの○○は、伝えたことを全然やらないからダメだ。」などといった、無責任な発言はマネージャーから出てこないでしょう。
・③会社の方向性を理解する力を育てる
リーダーとして、会社全体の利益を、高い目線で認識してもらう必要があります。
マネージャーが会社全体の方向性を理解、納得していないと、役員からの伝達がメンバーに届かなくなるからです。
経営者の目線で常に思考する練習大切です。
リーダーが経営者目線を持っていないと、会社よりも、個人やチームを優先する組織ができてしまうからです。
そして、会社の方向を理解して、納得をしていないマネージャには以下の特徴があります。
・役員を敵対している
・新しい方針に反対する
・会社の悪口をいう
会社の方向性や、ビジョンをしっかりと理解し、個人やチーム単体でなく、組織目線で動くことがリーダーには必要なことなのです。
以上、3点をまずは、プレイヤーから、マネージャやリーダーになった瞬間に教育を行うことをオススメします。
リーダーシップ研修は全社員に行う研修よりも投資対効果が大きいです。マネージャーが組織に与える影響が大きいからです。そして、多くのマネージャーは、リーダーとして、どのように動くことが最善かをわかっていません。だからこそ、リーダーシップ研修を開始することはとても大切なことです。
リーダーシップ研修を実施していない組織は、社長や役員自らが、上記3つのポイントをベースにしっかりと取り組んでいくことをオススメします。
そもそも、なぜリーダーシップ研修が大切なのか
結論からいって、組織において、リーダーシップはとても大切です。
それは、リーダーシップ研修をおろそかにすると、マネージャーのレベルが下がります。
マネージャーのレベルが下がると、売上も下がります。
心臓が動いていても、動脈が止まったら死んでしまいます。
マネージャーがしっかりリーダーシップを発揮できるかどうかで、組織の全体がかわります。
この図の通り、社長や役員よりもマネージャがもっとも現場に近い多くのメンバーに直接影響するからです。
私は、今まで研修講師として多くの組織をみてきました。
問題がある組織の大半が「マネージャーのリーダーシップ不足」でした。
メンバーひとりひとりに直接教育をするよりも、多くのメンバーと直接接している現場のリーダーであるマネージャーの能力を向上させることが、効果的です。
という意見があると思います。
会社の役員の多くは自らリーダーシップを学んできた人が多いと思うので、おっしゃる通りです。
しかしながら、私が研修講師として、実際に多くのマネージャーに会って、感じたことは以下です。
創業期から会社にいる、役員達は、起業の荒波の中で、多くを学んでいる。
その後、入ってきたメンバーは、起業の荒波を経験していないので、自力でリーダーとして成長することは、難しい環境なのです。
多くの創業メンバーが「リーダーやマネージャーは自ら学ぶべき」
この考えが諸悪の根源なのです。
一般的にマネージャーは、プレイヤーとして優れた人が選ばれます。
プレイヤーからマネージャーになるタイミングで、リーダーシップを学んでいないと、どうしたら良いのかわからずに、ダメマネージャになってしまう可能性があるのです。
ダメマネージャーの特徴
・指示するばかりで、利益をあげていない
・なんの仕事をしているか、具体的にわからない
・メンバーを見下している
・会社や役員と敵対している
・勉強していない
このようなマネージャーがいると売上を下げるし、メンバーの成長を妨げるのです。結果以下のような影響が出てきます。
・収益が下がる
・優秀な人材がやめる
・良い人材を採用できない
・役員の精神状況がよくない
このことからもリーダー育成の重要性がわかります。
「マネージャーは自ら学ぶべき」といった固定概念を捨て、マネージャの育成にしっかり向かい合うことが、組織力を高める原動力になるのです。