マネージャーの育て方がわかる5つのポイント

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マネージャー研修で何を教える?売上42%増を実現した育成方法と成功事例を紹介する、営業マネージャーとチームの成長を描いたイラスト

優秀な営業マンをマネージャーに昇進させたのに、なぜか組織が伸びない。本人は誰よりも働き、部下への指導にも熱心。それなのに成果は一部の優秀者に集中し、若手が育たず、離職者も増えていく。

こうした状況に対して、マネージャー研修を実施しようと考える企業は少なくありません。しかし、目標管理や面談の方法、部下へのフィードバックなどを教えるだけで、本当に組織は変わるのでしょうか。

私はこれまで、多くの企業で営業研修や組織改革に携わってきました。その経験から、マネージャー育成で最初に教えるべきことは、管理技術ではなく「マネージャーとしての在り方」だと考えています。

実際に私が支援したBtoB企業では、マネージャー教育を中心とした組織改革によって、翌年に次の成果が生まれました。

改善指標 結果
売上高 前年比42%増
営業職離職率 22% → 14%
離職率の改善幅 8ポイント低下
マネージャーの変化 約半年で職人型から支援型へ転換
組織の変化 新人・低成績者の底上げと組織拡大

※支援先企業の実績です。複数の施策を含む組織改革の成果であり、マネージャー研修だけの効果を示すものではありません。

この記事では、実際の成功事例をもとに、マネージャー研修で教えるべき内容、優秀なプレイヤーが管理職で失敗する理由、そしてチーム全体の成果を高める具体的な育成方法を解説します。

1.マネージャー研修で教えるべき5つの内容

マネージャー研修というと、目標管理、部下との面談、評価、フィードバックなどの技術を教えることが一般的です。もちろん、これらのスキルは重要です。しかし、その前に「何のためにマネージャーという役割を担うのか」を理解してもらう必要があります。

私がマネージャー育成で重視しているのは、次の5つです。

教育項目 教える内容 目指す状態
① 在り方とビジョン マネージャーの使命と会社のゴール 組織全体の成果を優先する
② メンバー理解 一人ひとりの現在地と課題を把握する 停滞の原因を理解する
③ 達成力の支援 自ら考え、行動できるようにする 自立したメンバーが育つ
④ 強みの最大化 個性や得意を生かす チーム全体の力が高まる
⑤ 組織への貢献 情報共有と他部署との連携 会社全体が前進する

特に重要なのは、最初の「在り方」です。会社経営において戦略よりも先にビジョンが重要であるのと同じように、マネジメントでも目的と役割を理解する必要があります。「何をするか(DO)」の前に「何のために存在するか(BE)」を理解することが、マネージャー育成の出発点になります。

この前提がなければ、いくら高度なマネジメント技術を教えても、個人の成果を追求するために使われてしまう可能性があります。では、実際にマネージャーとしての在り方が十分に理解されていないと、どのような問題が起きるのでしょうか。

ポイント:マネージャー研修の優先順位

  • 最初に役割とビジョンを理解する
  • 次にメンバーの理解と育成方法を学ぶ
  • 管理技術は組織の成果を高めるために使う

2.トップセールスを管理職にしたのに組織が伸びなかった事例

私が営業研修で関わった、BtoBのイベント支援会社での話です。その会社には、佐々木くんという非常に優秀な営業マンがいました。誰よりも努力し、独自の営業手法を編み出し、常にトップクラスの成績を残していた人物です。

経営陣は「佐々木くんがマネージャーになり、自分の営業手法を教えれば、チーム全体の売上が伸びる」と考え、彼を昇進させました。佐々木くんは期待に応えようと、部下を熱心に指導しました。営業ノウハウを教え、行動を確認し、厳しく鍛える。その姿は経営陣にも頼もしく映っていました。

ところが、実態は違いました。数字をつくっているのは佐々木くん本人と、もともと営業センスのある数人だけ。その他のメンバーは伸び悩み、離職も多く、組織の人数を増やせません。

さらに、佐々木くんの実績と影響力が大きくなったことで、経営陣も彼に改善を求めにくい空気になっていました。営業チームは会社全体のビジョンや改革プロジェクトへの関心が薄く、部署として独立したような状態になり始めていたのです。

現場で起きていた問題マネージャー本人は頑張っているのに、組織は拡大しない。個人の能力と、組織を成長させる能力は必ずしも一致しないのです。

この矛盾を解消するため、私に研修の相談が寄せられました。

トップ営業マンを管理職に登用しても組織が伸びない理由を示す比較図。成果が一部の優秀者に集中する組織と、メンバー全体が成長する組織の違い

トップ営業マンの個人能力に依存する組織と、マネージャーがメンバーの成長を支援する組織の違い。

3.マネージャー育成を妨げる「職人型マネジメント」とは

ヒアリングを重ねると、佐々木くんは典型的な「自分フォーカスの職人型マネージャー」になっていました。私は、自分の成功手法を絶対視し、その方法に部下を合わせようとするマネジメントを「職人型マネジメント」と呼んでいます。

本人の能力が高いことは長所です。しかし、個人の成功法則が組織全体に適しているとは限りません。

職人型マネージャーに見られる5つの特徴

特徴 現場で見られた言動 組織への影響
① 部下への否定的な評価 「できる人は伸びるが、できない人は伸びない」と愚痴る 育成が停滞する
② 自分の方法への固執 独自の高度な営業手法を全員に求める 一部しか再現できない
③ 全体視点の不足 会社のビジョンや改革への関心が薄い 部署が孤立する
④ 個人の功績を重視 自分の成果や影響力を強くアピールする 個人依存が強まる
⑤ 情報の囲い込み ノウハウを他部署や他チームに共有しない 組織に知識が蓄積されない

こうしたマネージャーの問題は、経営陣から見ると発見しにくいものです。なぜなら、本人は実際に高い成果を出しており、部下への指導にも熱心だからです。しかし、マネージャーの評価で重要なのは「どれほど頑張って教えているか」ではありません。

その人が関わることで、何人のメンバーが成長し、チーム全体の力がどれだけ高まったかです。

職人型マネジメントの5つの問題を示した図解。部下への否定的評価、自分の方法への固執、全体視点の不足、個人の功績を重視、情報の囲い込み

職人型マネジメントに見られる5つの問題。個人の営業力が高くても、組織全体を成長させるマネジメント能力が高いとは限りません。

マネージャーは組織の「関節」である

私はマネージャーを、組織の「関節」だと考えています。どれほど脚の筋肉が強くても、膝が機能しなければ身体はスムーズに前進できません。膝は自分が目立つためではなく、身体全体の動きをつなぐために存在しています。

組織も同じです。経営陣がビジョンや戦略を掲げても、現場をつなぐマネージャーが自分の都合だけで動けば、改革は浸透しません。マネージャーの存在意義は、チームの力を最大化し、会社のビジョンとゴールの達成に貢献することです。この原点を理解してもらうことが、マネージャー教育の第一歩になります。

ポイント:職人型マネージャーの問題

  • 自分の成功方法を全員に求めてしまう
  • 育成より個人の成果を重視しやすい
  • 会社全体の成長につながりにくい

4.マネージャー研修で最初に教えるべきは「在り方」

佐々木くんに必要だったのは、営業技術をさらに磨くことではありません。自分の功績よりも、会社のビジョンとチーム全体の成果を中心に考えることでした。

私は、この転換を「自分がすごいと思われる」から「メンバーがすごいと思われるように立ち回る」へという言葉で説明します。

この意識が育つと、普段の言動も変わっていきます。例えば「今回の施策は〇〇君のアイデアです。その結果、これだけの成果が出ました」「〇〇君が自分から行動したことが素晴らしかった」「この改善は△△さんの工夫がきっかけです」といった言葉が自然に出てくるようになります。

自分の実績をアピールする代わりに、メンバーの功績を周囲へ伝える。本人にも、優れた行動を具体的に認める言葉をかける。成果の主語がマネージャー自身からメンバーへと変わることは、在り方が変わり始めた重要なサインです。

職人型と支援型マネジメントの違い

私が目指すのは、職人型から「支援型マネジメント」への転換です。

比較項目 職人型マネジメント 支援型マネジメント
基本姿勢 自分のやり方が正しい メンバーの達成を支援する
メンバーの見方 できないのは本人の問題 できない原因を理解しようとする
指導方法 自分の成功パターンに合わせる メンバーの現在地に合わせる
重視すること 自分のノウハウの再現 メンバーの達成力の向上
組織への影響 一部の優秀者に成果が集中 チーム全体の底上げを目指す

職人型は、自分が立つ高い場所へ部下を上から引っ張り上げようとします。一方、支援型は、相手の現在地まで降り、下から支えて押し上げるイメージです。

教育や高い基準そのものが悪いわけではありません。問題は、自分の成功パターンを100%コピーさせることが目的になり、相手の理解度や強みを見失うことです。本来、教育も支援も、メンバーが自分の力で目標を達成できるようになるための手段なのです。

ポイント:職人型と支援型の違い

  • 職人型:自分のやり方を教える
  • 支援型:相手に合った成長方法を考える
  • 目指すのはチーム全体の達成力向上
職人型と支援型マネジメントの違いを比較した図解。自分のやり方を押しつける職人型に対し、支援型はメンバーの成長を支え、チーム全体の達成力を高める

職人型マネジメントは自分の成功体験を重視し、支援型マネジメントはメンバー一人ひとりの成長とチーム全体の成果を重視します。

5.なぜトップ営業のノウハウを教えても全員は育たないのか

佐々木くんの営業は高度でした。顧客に応じてヒアリングを変え、提案を柔軟に組み立てる。優れた能力ですが、初心者がそのまま再現するには難しい手法です。私はこれを、算数の授業に例えて説明しました。

全員をSAPIXの上級クラスに入れるようなもの

理解度が違う10人を、全員同じ上級クラスに入れたとします。先生は熱心に高度な解法を教えますが、結果はどうなるでしょうか。

生徒の状態 人数 想定される結果
基礎力が高い 3人 成績が伸びる
理解が追いつかない 2人 停滞する
基礎からつまずいている 5人 自信を失う

※理解度の違いを示すための仮定であり、実際の営業チームの人数や結果ではありません。

分数の応用テクニックを理解するには、分数や割り算の基礎が必要です。基礎ができていない生徒に応用だけを教えても、なかなか成果にはつながりません。

営業も同様です。ヒアリングの意味がわかっていないメンバーに、高度な質問トークを暗記させても、実際の商談では使いこなせません。ところが職人型マネージャーは、自分ができるために「なぜできないんだ」「やる気がない」と考えてしまいます。メンバーは叱られるうちに萎縮し、自分がどこでつまずいているかさえ説明できなくなる場合があります。

教育で見落としやすいこと教えた内容が正しいことと、相手が成長できることは別問題です。指導する側の説明の完成度ではなく、教わる側が理解し、行動できる状態になったかを確認する必要があります。

トップ3人より、停滞している7人を伸ばす

チームの成果を考えるうえで、もう一つ重要な数字があります。10人のチームで、上位3人の成果をそれぞれ「2」伸ばせば、全体の増分は6です。一方、残り7人をそれぞれ「2」伸ばせば、増分は14になります。

育成対象 計算 成果の増分
上位3人 3人 × 2 +6
その他7人 7人 × 2 +14

※各人の成果が同じ単位で増えると仮定した説明用の計算です。

もちろんトップ層を伸ばすことも重要です。しかし、人数の多い停滞層を底上げするほうが、チーム全体の成果を大きく改善できる場合があります。

マネージャー育成におけるチーム全体の底上げ効果を比較した図解。上位3人を2ずつ伸ばすと合計6、その他7人を2ずつ伸ばすと合計14になる仮定の計算例

上位3人だけでなく、伸び悩む7人の成長を支援することで、チーム全体の成果を大きく高められる可能性があります。※数値は考え方を説明するための仮定です。

つまり、自分自身の営業成績が突出していなくても、7人の達成力を着実に伸ばせる人物は、優れたマネージャーになり得るのです。この比較は、佐々木くんが「自分の技術を教えること」から「チーム全体の成果を高めること」へ視点を移すうえで役立ちました。

ポイント:部下育成で重要なこと

  • 相手の理解度に合わせて教える
  • トップ層だけでなく停滞層も伸ばす
  • 教えた量ではなく成長した人数を見る

6.マネージャー研修で実践したい部下育成の4ステップ

では、メンバーの達成力を高めるために何をすればよいのでしょうか。私が重視するのは、行動を分解し、つまずきの原因を見つけ、本人の理解と自発性を引き出すことです。

ステップ 実践内容 目的
① 行動を分解 営業プロセスのどこで苦戦しているか確認 問題を具体化する
② 原因を特定 知識・技術・理解・抵抗感などを確認 障害を見つける
③ 理解を促進 一緒に考え、納得できるよう支援 自発性を生む
④ 行動を後押し 自ら考え動けるように支える 達成力を高める

ステップ① 行動を分解する

「ヒアリングが苦手」という一言で片づけず、具体的に確認します。質問の目的がわからないのか、質問することに抵抗があるのか、聞いた情報を提案に結びつけられないのか。原因によって支援方法は変わります。

ステップ② つまずきの原因を一緒に探す

「なぜできない?」と詰めるのではなく、相手にリスペクトを持って確認します。萎縮したメンバーは、自分の問題を言語化できないこともあります。必要なら基礎まで戻り、何が障害になっているか一緒に探します。

ステップ③ 本人の理解を促す

ヒアリングに抵抗がある人なら、まず「なぜお客様に質問する必要があると思う?」と問いかけます。目的を理解しないままトークを暗記させるのではなく、本人が必要性を納得することを優先します。

ステップ④ 自発的な行動を後押しする

最後は、本人が「やってみたい」「次はこう改善したい」と考えられるように支えます。マネージャーが引っ張り続けるのではなく、後ろから軽く背中を押すイメージです。

マネージャー研修で実践するメンバー育成の4ステップ。①行動を分解してつまずきを確認、②知識・技術・理解などの原因を特定、③一緒に考えて理解を促進、④自発的な行動を後押しする流れを示した図解

メンバー育成の基本は、行動の分解、原因の特定、理解の促進、行動の後押しという4つのステップです。

基礎は底上げし、強みは最大化する

もう一つ欠かせないのが適材適所です。メンバーは理解度だけでなく、得意なことも違います。論理的な説明が得意な人、関係構築が得意な人、準備力で成果を出す人。それぞれに異なる強みがあります。

ヒアリングなどの基礎的な能力は、練習を支援して一定水準まで高める。そのうえで、全員を同じ営業スタイルにそろえるのではなく、個性や得意を生かす方向へ支援を広げます。

基礎の底上げと、強みの最大化。この両方を実現することが、支援型マネジメントの重要な役割です。

ポイント:部下育成の4ステップ

  • 行動を分解する
  • つまずきの原因を探す
  • 本人の理解を促す
  • 自発的な行動を後押しする

7.営業マネージャー研修で重要な「本人の変化を引き出す」5ステップ

ここまでの考え方を理解しても、実際の改革には壁があります。佐々木くんのように実績が大きく、自分の方法に強い自信を持つ人物へ、どう新しい考え方を伝えるかという問題です。

私の見立てでは、佐々木くんには「自分が主要人物であり続けなければならない」という不安もありました。だからこそ、マネジメントの問題を直接指摘すると、自分自身を否定されたように受け取る可能性がありました。

そこで私は、「今のやり方が悪いから変えてほしい」ではなく、「その能力があるなら、さらに何ができるだろう?」というアプローチを取りました。

ステップ 問いかけ・働きかけ 目的
① 能力を認める 「佐々木くんなら会社を変える力がある」 可能性を認識してもらう
② プラスアルファを問う 「さらに良いチームにするには?」 新しい挑戦を考える
③ テーマを引き出す 停滞メンバーの飛躍に目を向ける 本人が課題を発見する
④ 方法を考えてもらう 「何を変えれば改善する?」 自分の関わり方に気づく
⑤ 具体策を落とし込む 接し方や教育方法を一緒に考える 行動の変化につなげる

まず、佐々木くんの営業能力を正当に認めました。そのうえで、会社のビジョン達成に向けて、彼のチームがさらにできることを一緒に考えました。重要なのは、会社全体の改革を一人に任せたわけではないことです。

会社のゴールを見据えながら、自分のチームをどう成長させるかを考えてもらったのです。停滞しているメンバーがいることは本人もわかっています。だから「さらに成果を伸ばすには?」と問いかけると、自然とそのメンバーの成長がテーマになります。

マネージャー本人の変化を引き出す5ステップを示した階段型の図解。①能力を認める、②可能性を問う、③課題を引き出す、④改善を考える、⑤行動に落とす

マネージャー育成では、本人の能力を認めたうえで可能性や課題を引き出し、自ら改善策を考えて行動できるよう支援することが重要です。

そこで「何を変えれば改善するだろう?」と問いかけると、接し方や教育方法を見直す必要性に、本人自身が気づき始めます。本人が自分の関わり方を改善の対象として捉えてから、具体的なコミュニケーション方法を伝えることが重要なのです。

今回は私が外部講師だったことも有利に働きました。社内の役員からは受け入れにくい指摘でも、外部の立場からなら話を聞きやすい場合があります。影響力の大きいマネージャーの育成に行き詰まったときは、外部の専門家を活用することも選択肢です。

ポイント:実績あるマネージャーを変える方法

  • まず本人の能力を認める
  • さらにできることを問いかける
  • 本人の気づきから改善につなげる

8.マネージャー育成の成功事例|半年で職人型から支援型へ

佐々木くんは約半年で、自分の成果を中心に考える職人型から、組織全体を重視する支援型へ大きく成長しました。

項目 当初 約半年後
意識 自分の成果が中心 組織全体の成果を重視
教育 独自の高度な手法を教える メンバーに合う教育フローを確立
部下への見方 停滞を本人の問題と捉える つまずきや強みを理解して支援
組織 一部の優秀者に依存 新人・低成績者の底上げが進む
経営陣との関係 連携が難しい 全体視点での対話が進む

特に大きかったのは、新人や成績の低い営業メンバーを底上げする教育フローができたことです。佐々木くん独自の営業能力を消すことなく、その強みを組織全体の成長につなげられるようになりました。

翌年、売上42%増・離職率8ポイント改善

そしてマネージャー教育を中心とした組織改革の翌年、会社は次の成果を実現しました。

指標 結果
売上高 前年比42%増
営業職離職率 22%から14%へ改善
離職率の改善幅 8パーセントポイント低下

売上が増えただけでなく、人材の定着も改善しました。組織全体で取り組んだ改革の成果ですが、その中でも佐々木くんの変化は大きな役割を果たしました。

この経験から、一人のマネージャーが組織に与える影響の大きさを改めて実感しました。個人の実績が高い人ほど、問題が見えにくく、経営陣も介入しづらい。だからこそ、実績だけで管理職を選び、育成方法を本人任せにしてはいけないのです。

マネージャー育成を含む組織改革の成果を示す比較グラフ。売上は前年比42%増、営業職の離職率は22%から14%へ8ポイント改善

マネージャー育成を含む組織改革の結果、売上は前年比42%増、営業職の離職率は22%から14%へ改善しました。※研修単独の効果ではありません。

成果を見る際の注意点売上42%増と離職率の改善は、マネージャー研修をメインとする複数施策での結果であり、マネージャー研修のみの効果ではありません。

9.管理職研修・マネージャー育成で確認したい5つのポイント

最後に、マネージャーを選任・評価・育成するときの確認項目を整理します。

確認項目 チェックする質問
① ビジョン 個人の功績より会社のゴールを優先しているか?
② メンバー理解 できない原因を決めつけずに探しているか?
③ 育成力 一部の優秀者以外も成長しているか?
④ 個性の尊重 自分の型を押しつけず、強みを生かしているか?
⑤ 全体への貢献 ノウハウを共有し、他部署と協力しているか?

本人の営業成績や指導の熱量だけでなく、メンバーの成長、成果の再現性、組織への貢献を見てください。

なお、優秀な営業マン全員が管理職を目指す必要はありません。どうしてもマネジメントへの適性が合わない場合は、専門性を生かすプレイヤーの道を用意することも重要です。管理職への昇進だけが、優秀な人材への評価ではないからです。

10.マネージャー研修に関するよくある質問

Q.マネージャー研修では何を教えるべきですか?

最初に教えるべきなのは、マネージャーとしての役割と在り方です。そのうえで、メンバー理解、目標達成の支援、強みの活用、組織全体への貢献を教えていきます。面談や評価などの技術も必要ですが、目的を理解したうえで習得することが重要です。

Q.優秀な営業マンはマネージャーに向いていますか?

営業成績が高いことだけでは判断できません。自分の成功手法を他者に押しつけず、相手の現在地を理解し、チーム全体の成果を伸ばせるかどうかが重要です。個人の営業成績が突出していなくても、多くのメンバーを成長させられる人物は、優れたマネージャーになり得ます。

Q.マネージャー育成は何から始めればよいですか?

まず、会社のビジョンとマネージャーの役割を共有することから始めます。そのうえで、現在のマネジメント方法を振り返り、メンバーの成長を妨げている要因を確認します。改善を押しつけるのではなく、本人が新しい可能性に気づけるように支援することが大切です。

まとめ|マネージャー研修の目的はチーム全体の達成力を高めること

マネージャー研修で最初に教えるべきなのは、管理技術ではなく、役割の本質です。自分の功績ではなく、会社のビジョンを中心に考える。自分の成功手法をコピーさせるのではなく、メンバーの現在地を理解して支援する。そして、できない部分を補うだけでなく、一人ひとりの強みを引き出す。

さらに、実績あるマネージャーの変化を促すときは、否定から入らず、本人の可能性を認めて新しい挑戦を引き出すことが大切です。

マネージャーは組織の関節です。その関節が機能すれば、経営のビジョンと現場の力がつながり、組織全体が前へ進みます。

まとめ:優秀なマネージャーの条件

  • 自分の成果だけを追求しない
  • メンバーの理解と成長を支援する
  • チーム全体の達成力を高める

優秀なマネージャーとは、自分が一番成果を出す人ではありません。自分が関わることで、より多くのメンバーが成果を出せるようになる人です。

この基準でマネージャーを選び、育てることが、属人的な組織から成長し続ける組織へ変わる第一歩だと私は考えています。

組織力診断で
組織の課題が分かります

  • 経営理念が浸透してない
  • 売上が上がらない
  • 営業力が弱い
  • 約束事が徹底できない
  • 新規事業が立ち上がらない
  • 見込客の集客ができていない
  • 教育が一貫していない
  • トップが常に悩んでいる
  • 任せられない風土
  • 優秀な部下がいない
  • マネージャーが不足している
  • 役職者が増えすぎている
  • コミニケーション力が低い
  • 全体的にモチベーションが低い
  • ヒアリングができてない
  • 社長が自分らしくいれていない
  • メンバーの愚痴が多い
  • 打ち手がいつも中途半端
  • ひとのせいにする文化
  • 管理と営業が対立している
  • 営業力の個人差が激しい
  • 情報共有がされていない
  • 経営理念が浸透してない
  • 売上が上がらない
  • 営業力が弱い
  • 約束事が徹底できない
  • 新規事業が立ち上がらない
  • 見込客の集客ができていない
  • 教育が一貫していない
  • トップが常に悩んでいる
  • 任せられない風土
  • 優秀な部下がいない
  • マネージャーが不足している
  • 役職者が増えすぎている
  • コミニケーション力が低い
  • 全体的にモチベーションが低い
  • ヒアリングができてない
  • 社長が自分らしくいれていない
  • メンバーの愚痴が多い
  • 打ち手がいつも中途半端
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