新入社員の営業研修の内容とポイント【自社でできる研修方法】

個人スキルアップ 営業 教育・研修

新入社員の営業研修で、何を教えればいいのか知りたい。新入社員向けの教育は実施しているが、担当者によって内容はバラバラで、ちゃんとできている気がしない。質の高い新入社員向けの営業研修のテンプレートを知りたい。といった方々に向けて、新入社員向けの営業研修で教えるべき内容についてまとめます。

 

この記事を読んで、得られる事

・新入社員に向けた営業研修で、なにをすればいいのかがわかる
・新入社員に向けた営業研修の、質が上がる。
・新入社員以外にも使える、営業研修のポイントがわかる

 

この記事を書いている私は、10年以上のキャリアをもつ、研修講師です。新入社員向けの営業研修プログラムを数多く開発し、多くの営業マンの育成に関わってきました。今回は、実際の経験に基づく内容を記事にしました。

まずは、研修内容の例として、実際に実施した研修の時間割をおみせします。

 


【新人向け営業研修の参考時間割り】

①:営業の意義とポイントの説明【重要】
(営業の目的と重要事項を説明):2時間

②:実践で使えるマナー
(実践的で活用できるマナー):1時間

③:ビジネスモデルの説明【重要】
(サービスのファンになってもらう):2時間

④:営業フローとポイント
(それぞれの行動で何が最も重要か):1時間

⑤:ロールプレイング【重要】
(必ず先輩から見せる):2時間

 

※重要と書いてある部分は、トップセールスが担当することを、お勧めします。

上記のような内容と時間配分で、営業を理解することができます。

 

1、 新入社員の営業研修で何を教えればいいのか

新人向けの営業研修で、伝えるべきことは、以下になります。

①:営業の意義とポイントの説明
(営業の目的と重要事項を説明)

②:実践で使えるマナー
(実践的で活用できるマナー)

③:ビジネスモデルの説明
(サービスのファンになってもらう)

④:営業フローとポイント
(それぞれの行動で何が最も重要か)

⑤:ロールプレイング
(必ず先輩から見せる)

上記が、新入社員研修で、教えるべき内容です。
それぞれを順番に、解説していきます。

 

①:営業の意義とポイントの説明

営業の意義は、まずは目標を達成すること。そのプロセスでお客様に喜んでいただく事。

 

ここでは、目標がなぜ大切なのかをしっかりと伝える必要があります。お客様の感動や満足が満たせれば自ずと結果がついてくるという教育方法もありますが、お客様の満足度が上がって、収益にならないことは多くあります。

新人にお客様の満足と目標達成を両立させることは難しく、特に新人はお客様が喜んでくれさえすればなんでも良い、という考えを持つ傾向にあります。

大切なことは、まずは目標達成が存在意義であることを強調して、伝えましょう。

目標が達成しないと何が起こるのか、説明しましょう

・自分で決めた約束を守れないビジネスマンになってしまう
・メンバーへの給与が払えなくなる可能性がある
・お客様により良いサービスを提供できなくなる可能性がある
・会社が潰れ多大な迷惑をかけてしまうことになる可能性がある

目標達成ができずに、永続的なお客様への価値提供は不可能です。まずは、営業の最も根幹である、存在意義を伝えます。

POINT目標達成の重要性をしっかり説明しよう

②:実践で使えるマナー

営業で必要な基礎的なマナーを教えます。この部分がしっかり決まっていないと、つまらない部分で営業の質を下げてしまいます。教える項目と内容をしっかりテキスト化する必要があります。

・髪型服装について
・よくある敬語の間違え
・名刺の渡し方、いただいた名刺の扱い方
・わからないことはわからないと聞くことの重要性
・伝わっていないことは全て自分のせいという事実
・商談はお客様から貴重な時間をいただいている事実
・クライアント情報を公の場で話さない
・社内でクライアントを呼び捨てにしない
・先輩の営業マナーに関する失敗談

ここでは、マナーに関する失敗談など、実践で使う営業のベースとなるマナーや心構えを伝えます。形式的で実戦で使わない内容を伝える必要はありません。

POINT実践で使えるマナーのみを教える

③:ビジネスモデルの説明

ビジネスモデルの説明において、最も大切なことからお伝えしておきます。

ビジネスモデルの意義を心から理解してもらい、サービスのファンになってもらうこと

どうしても社内で自社サービスの話をすると、プロっぽい説明になりがちです。新人向けの営業研修で大切なことは、サービスが存在する意義を心から理解してもらい、ファンになってもらうことが大切です。

自分が素晴らしいと思っていないサービスは、本気で売ろうと思えないからです。

この説明を形式的に、進めてしまうと、後々のパフォーマンスに大きく響いてしまいます。

ビジネスモデルの説明のポイント

POINT・何故自社サービスが必要なのか本気でプレゼン
・幼稚園生でもわかるように
・お客様の気持ちを細かく共有

④:営業フローとポイント

営業の流れをただ説明するのではなく、流れごとのポイントをしっかりと伝えていきます。

営業フローとポイントの例

アプローチ(量が最重要)

アポイント獲得(1時間ごとの目標に落とす)

事前準備(情報収集と事前準備が最重要)

商談(ヒアリングが最重要)

見積もり提案(絞りと具体性が最重要)

クロージング(決定可能性とポイントをヒアリング)

それぞれの行動内容と、大切なポイントについて教育します。しっかりと営業の流れをステップごとに分解して、それぞれのポイントを伝えていきます。

多くの会社で営業のプロセスを分解しておらず、営業マンによって名称やプロセスの切り口が違っているケースが多く見受けられます。

POINT会社で共通の営業フローを決めておく
各営業フローにおいて、最も重要なポイントを教育する

⑤:ロールプレイング

ロールプレイングに関してですが、入社したての社員に向けてであれば、以下の流れがオススメです。

ステップ

新人がトークを自分で考えてロープレ

ステップ

先輩のロープレを体験

ステップ

自分のトークと先輩のトークの違いを考察

ステップ

新人が先輩のトーク内容でロープレ

ステップ

別の先輩のロープレを体験

ステップ

先輩二人のトークの違いを考察

ステップ

新人が先輩のトーク内容でロープレ

まずは、自分で考えたトークを実施してみるのがポイントです。最初から聞いてしまうとトークを作り上げる難しさがわからなくなってしまうからです。

よくあるロープレの間違いは、先輩が実践しない。ということです。

最初は自分で考えさせますが、そのあとは、しっかりと先輩が通しで見本を何度も見せていくことが大切です。

インプットとアウトプットの繰り返しで、確実にトーク力が上がっていきます。

POINT・最初だけは、トークを自分で考えさせる
・先輩や上司が率先して、お手本を見せる

ロールプレイングのやり方に関しては、
営業ロープレの実施方法に詳細をまとめてあります。

 

2、 新入社員向けの営業研修の質の上げ方

営業研修の質を上げるポイントは以下になります。

・説明のばらつきを減らす
・先輩や上司が率先してお手本を見せる
・ベストプラクティスを音声データで伝える
・机上の空論にならずに心を動かす

こちらのポイントを順に見ていきましょう。

説明のばらつきを減らす

研修で教える項目が、そもそもテキスト化されてなかったり、なにをポイントに教育をしていくのかが、共有されていない限り、教える内容がばらつきます。

テキスト化と事前準備の徹底が教育の質を上げていくポイントです。

研修内容のテキスト化!
項目ごとのポイントの事前共有!

先輩や上司が率先してお手本を見せる

新人や後輩の前で、営業トークを披露したり、お客様にアポ取りするところを、
実際に見せたりするのは、やはり怖いものです。

しかしながら、先輩のリアルなトーク(成功事例)をしっかり見ないと、成長は遅れます。

先輩や上司が、その場で実践のテレアポを披露したり、
実際の営業のクロージングを、披露したりすることも効果的です。

先輩や上司が率先してお手本を見せる!

ベストプラクティスを音声データで伝える

毎回、別の担当が同じことを教えようとするのは難しいことです。いつもの営業の音声データがあれば、そのデータを聞いておいてもらうだけで、大きな学びとなりますし、より実践的なトークを学ぶことが可能です。

リアルな営業の成功トーク、失敗トーク、などなどの録音データの共有を含めることで、研修の質の向上につながります。

音声データ(ベストプラクティス)を用意しよう!

机上の空論にならずに心を動かす

新人さんの心を動かすために、全力で相手に営業をかけるつもりで教育する。このことが、研修の質を上げる最も大きなポイントだと思います。小手先の営業のルールを伝えるだけでは相手の心は動きません。

先輩の説明を聞いていて、「いいな」「価値あるサービスだ」「わかりやすい」「頑張ってみよう」などと心から感じることができれば、成長は早まります。

社内でも、しっかりと研修プログラムを構築し、教育に向かい合うことで、質の高い新入社員向けの営業研修コンテンツを作り上げることができると思います。

机上の空論は排除しよう!

組織力診断で
組織の課題が分かります

  • 経営理念が浸透してない
  • 売上が上がらない
  • 営業力が弱い
  • 約束事が徹底できない
  • 新規事業が立ち上がらない
  • 見込客の集客ができていない
  • 教育が一貫していない
  • トップが常に悩んでいる
  • 任せられない風土
  • 優秀な部下がいない
  • マネージャーが不足している
  • 役職者が増えすぎている
  • コミニケーション力が低い
  • 全体的にモチベーションが低い
  • ヒアリングができてない
  • 社長が自分らしくいれていない
  • メンバーの愚痴が多い
  • 打ち手がいつも中途半端
  • ひとのせいにする文化
  • 管理と営業が対立している
  • 営業力の個人差が激しい
  • 情報共有がされていない
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