【この記事を読むことで達成できること】
・研修の種類と内容を知ることができる
・自社にぴったりの研修を選べるようになる
わかっているようでわかっていないのが、研修の種類と内容。研修会社によっても名前のつけかたや、種類がことなるし、内容も全然違う。
そんな、研修の種類と内容を、研修講師歴10年を超える筆者が、自らが作成した研修コンテンツに基づいて、わかりやすく解説していきます。
研修の種類の分類方法
研修の種類の分類は大きく3つにわかれていて、「機能別の研修」「階層別の研修」「職種別の研修」です。3つの分類の中に、研修のコンテンツが紐づいています。
今回は大きく3つの分類、15種類の代表的な研修の種類と内容を説明していきます。
研修の種類と内容(機能別の研修)
・ビジネスマナー研修
対象:主に新人・中堅向けの研修
「マナーの目的と存在意義」「挨拶の意味と方法」「謝罪の方法」「わからないことへの対処法」「コミュニケーションの基礎」「メールでのやり取り」「名刺交換」「ただしい言葉遣い」など
社会人としての、最低限の礼儀ができるようになるだけでなく、お客様や相手に喜びを与えることのできる、ビジネスマンとしての行動を学びます。
ビジネスマナー研修を社内で実施できていない会社は、一度外部の会社に研修を依頼し、そのノウハウを活用して、社内で実施していくことをオススメします。
・コミュニケーション研修
対象:主に新人・中堅・役職者向けの研修
「聞く力」:目線、姿勢、相づち、ヒアリングの技術、ポイントのまとめ方、など
「話す力」:話の構成、プレゼン、お願いの仕方、滑舌、イントネーション、など
研修内では、実際にペアでコミュニケーションを実演しあいます。普段自分自身のコミュニケーションを客観的に振り返るチャンスはあまりありません。お互いにコミュニケーション確認し合うことで、多くの発見が得られる研修の一つです。
言葉の使い方一つで、印象は良くも悪くも大きく変わります。一度外部研修を受けて、そのノウハウをベースに社内教育に盛り込むことをオススメします。
・モチベーション研修
対象:主に新人・中堅・役職者向けの研修
「モチベーションの正体」「モチベーションの特徴」「セルフコントロール」「メンバーのモチベーションの上げ方」「モチベーションを上げるマネジメントと下げるマネジメントの違い」など
モチベーション向上のトリガー(要因)を知り、自らのモチベーション、メンバーのモチベーションをポジティブにコントロールする方法を学んでいきます。
同じ人数、同じ能力のメンバーでも、モチベーションが高いか低いか、でパフォーマンスが大きく変わることは疑う余地がありません。人は、意志の力で動くからです。
モチベーション研修にしっかりと取り組むことで、組織の力が大きく変化します。
・ロジカルシンキング研修
対象:主に新人・中堅・役職者・役員向けの研修
「ロジカルシンキングとは」「ロジックツリー」「相関関係」「因果関係」「抜け漏れを無くす」「思考のプロセス」「要素分解」「要素分析」「問題解決」「コミュニケーションにおけるロジカルシンキング」など
意識しないと、「去年は良かった」「今年は悪い」など、適当な認識やコミュニケーションが社内で多発します。
具体的に何がどのような水位の数字で○○な状態である。など、しっかりと論理的に物事を捉え、表現していく方法のベースになるのが、ロジカルシンキングです。
・プレゼンテーション研修
対象:主に新人・中堅・役職者向けの研修
「プレゼンテーションの企画と構成」「優れたプレゼンのポイント」「話し方」「ボディーランゲージ」「目線」「発声方法」「パワーポイントの技術」など
プレゼンテーションのレベルを向上するための研修です。基礎を1日学ぶだけで、プレゼンが見違えるほど上手くなります。
こちらも研修を受けて、社内教育できる体制をつくることをオススメします。
・チームワーク研修
対象:主に中堅・役職者向けの研修
「個人目線とチーム目線の基礎」「チームワークの経験の共有」「ケーススタディ」「チームワークを理解するためのゲーム」など
個人よりもチームで成果を出すためのポイントを学びます。過去の経験やケーススタディを通して、チームワークの基礎を学び、ゲームを通して、チームワークの力の重要性を体験していきます。
・ビジョン研修
対象:主に新人・中堅・役職者向けの研修
「ビジョンとは」「ビジョンの重要性」「ビジョンの浸透方法」「ケーススタディ」「ビジョンについてのプレゼンテーション」「ビジョンについての発表会」など
ビジョンの意義や影響力などを他社の事例をとおして学んでいきます。
研修をとおして、自社のビジョンの意義や浸透方法をまとめ、チームごとに発表し合うことで、より主観的にビジョンの重要性を認識していきます。
研修の種類と内容(階層別の研修)
・新入社員研修
「ビジネスとプライベートの違い」「目標達成の意義」「お客様とは何か」「ビジネスにおける数字の意味」「優秀なビジネスマンと普通のビジネスマンの違い」「セルフモチベーションコントロール」「学ぶ力」など
新人がプロフェッショナルビジネスマンとして、成長していくための基礎を学びます。
・若手社員研修
「結果とプロセス」「スピードの重要性」「自責と他責」「結果を出す人出さない人」「お客様の評価と自分の評価」「学ぶ力」など
若手メンバーが結果を出し続け、力のあるリーダーに成長していくための基礎を学びます。
・中堅社員研修
「組織論」「目線の上げ方」「チャレンジ」「競合分析」「サービスの分析」「マーケットの分析」「事業計画の読み方」「情報収拾能力」など
中堅メンバーが、ビジネスをしっかっりと理解し、能力を向上させていくための方法論を学びます。
・マネージャー研修
「リーダーとプレイヤーの違い」「経営者視点」「組織のあり方」「ビジョンの浸透の仕方」「伝える」「流れを作る」「リーダーの責任」「リーダーに向く人向かない人」など
個人目線ではなく、リーダー目線で、組織単位での成果を出すための方法と目線を学びます。また、会社全体の目線で戦略を理解することの重要性も学びます。
・役員研修
「ビジョン」「役割分担」「相互理解」「事業計画」「組織分析」「将来の個人のビジョン」など
役員同士がお互いの能力や考えをいままで以上に深く理解し、認め合うことで、連携を深めていきます。
役員の連携は組織全体の連携に大きくかかわります。
研修の種類と内容(職種別の研修)
・営業研修
「営業の目的」「目標管理」「情報収集」「企業分析」「アプローチ」「ヒアリング」「プレゼン」「クロージング」「資料作成」「他部署連携」など
目標を達成できる営業マンを育てます。机上の論理だけでなく、実際に活用できる考え方とテクニックを学んでいきます。
・管理部門研修
「管理部門の目的」「生産性の向上」「スピード」「トラブル対応」「教育のテンプレート化」「コスト管理」「他社事例」「他部署連携」「マネジメント」など
強く、スピードのある管理部門を目指すための動きと組織づくりの方法を学びます。営業に比べ、スポットライトの当たりにくい部門でもあるので、評価方法などもポイントとなります。
以上、それぞれの研修の種類と特徴を理解した上で、
必要な研修を実施していきましょう。