筆者の私は、10年以上のコンサル経験がありますが、初めてオフィスに入った瞬間にその会社の「風通しの良し悪し」が一瞬にして分かります。
オフィスの雰囲気に風通しの良し悪しは反映されるように感じます。そして、風通しの良さのレベルは組織によってビックリほどバラバラです。
そして何より風通しの良い組織であればあるほどメンバーの能力も高く、ビジネスの成長速度も速い傾向があると思います。
そしてこの公式はほぼ全ての組織において当てはまるものだと思っております。
ここでは、経験の中からみつけてきた「組織の風通しをよくする5つの手法」について解説していきたいと思います。
目次
アイデアと実行力で風通しは変わる!
風通しの良い組織の共通点は「社内で風通しをよくするための様々な施策」を積極的に行っていることだと思います。
いくら能力の高いメンバーたちが集まっても、組織としてのアクションがない限り風通しはよくなりません。
風通しを良くするためには「施策のアイデア」と「プランの実行」の2つがカギとなります。
ここでは具体的に、筆者が実際に経験した社内の風通しをよくするための、5つのアイデアについて説明していきたいと思います。
・社長ランチ/役員ランチ/マネージャーランチ
飲み会の機会など圧倒的に減っている状況で、食事をしながらコミュニケーションを取るのであれば断然「ランチ」がオススメです。
例えば社長がメインで交流を図る場合には、
・営業部Aさん
・運用部Bさん
・経理部Cさん
・人事部Dさん
などといった感じで「バラバラの部署」のメンバーで実施することで、普段できない交流が深まっていきます。
別部署とのコミュニケーションは無理に設定をしない限り促されるものではありません。「社長との交流」「他部署間の交流」の二つの交流を同時に実現することが可能となります。
そして何より、この施策で風通しをよくするための最も大切なポイントは「継続する」ことです。
短期間の施策では組織の本質的な風土は生まれないのです。
・月一回2週目の月曜日に実施
など、必ず開催されるように日程を組んでしまい、参加者も向こう半年間決めてしまう感じでの実施がオススメです。
せっかくのランチですが、ビジネスの交流促進の目的なのでプライベートな会話だけでなく、ビジネスの話もどんどんする感じで良いと思います。
毎週1回など、高頻度に設定してしまうと継続が難しくなるので、月1回からなど現実的な頻度で開始することをお勧めします。
・挨拶の大きさで風通しが変わる?
挨拶が小さく全体的に暗い会社の多くは風通しが悪い会社です。
↓
風通しの悪い組織
挨拶がしっかりとできていないと言うことは、よりレベルの高い深いコミュニケーションはもっとできていないと言うことになります。
くらーい会社のメンバーが率先して情報交換しながらポジティブな交流をしているところが想像できるでしょうか?
答えは勿論NOです。
また、挨拶ができていない暗い組織が風通しを良くしようと様々なコミュニケーションツールを導入しても意味がありません。
挨拶という基本ができて初めて「風通しのよい組織への改革」がスタートできるのです。
実際挨拶をしっかりとできる組織を作るためのアクションは非常に単純で簡単です。
②挨拶をしっかりすることに決める
③上司が率先して気持ちの良い挨拶をする
この3点で結果が出ます。そして、最も重要なポイントは③です。
社長を初めとした経営幹部がしっかりと真摯に挨拶をすることにより、組織はすぐに変わっていきます。
挨拶ができてくると身が引き締まりますし、コミュニケーションの頻度が高まっていきます。
しっかりした地盤があってからこそ高いビルが建つものです。「たかが挨拶、されど挨拶」といった認識を持ち、挨拶改革に取り組むことをお勧めします。
・コミュニケーションツールの影響力
最近ではクラブハウスを利用したミーティングや、チャットワーク・スラックといった情報を共有するためのツールが多く存在しています。
そういったツールを活用した情報の共有はとても有効です。
・社内ルールなどの変更点
・営業売り上げなどの数字
・事例やノウハウなど
など、会社にとって重要な情報をツールを使って定期的に配信することはとてもお勧めです。
在宅ワークの比率が高い昨今、オンサイトのMTGも減っているため、ツールを活用した数字やノウハウの定期共有はとても重要なファクターとなっています。
・お互いをどんどん褒め合う文化
風通しの良い会社は「褒め合う文化」を持っていることが多いと感じます。
声に出して、しっかりと褒め合うことができている組織はやはり社内コミュニケーションのレベルが高いです。
また、この風土はいくつかの施策を打ち出すことですぐに強化できるものでもあります。
・成功事例を全員に共有する
・サンクスカードを利用する
・MVPやVP制度を利用する
などの施策が考えられます。
MTGで褒める場合は、週一や月一のMTGの中に「○○さんの、□□の行動は非常に素晴らしかったので共有させていただきます、拍手」といった感じで定期的に褒めます。
【成功事例を全員に共有する】成功事例の共有はチャットツールなどを活用してメンバー全体に成功事例と事例をつくったメンバーの名前を公開することで褒めます。
【サンクスカードを利用する】
サンクスカードは、月に一回、一人一通「ありがとうの気持ち」をメモに書き目のつく場所に貼っていきます。
【MVPやVP制度を利用する】
MVP・VP賞などを定例会議場で設定して表彰していくのもとても有効な方法です。
褒める機会を事前にセットすることで、褒める文化はどんどん育っていきます。
まだ実施していない施策がありましたら試していきましょう。
・経営に関する数字の積極的な公開
PLやBSなど重要な数字をなるべく共有しない主義の組織は多いですが、そのようなことでは社員の成長は遅れますし、社内の風通しも一向に良くなりません。
この2点の実施はとても重要なことです。
また、単に数字を開示するだけではなく、数字の意味や読み方などをしっかりと教育していくことで理解度及び能力の向上も見込めます。
PL、BS、株主構成、上場への意向、経営計画など、センシティブに思う部分でもどんどん共有していくことが効果的です。
隠すのではなく、どんどん開示していくことで「経営者目線」や「会社への従属感」が強くなっていくのです。
そして何より、重要な指標や出来事の積極開示こそが本質的な風通しの良さにつながっていくのです。
施策を実行してはじめて社内の風通しは変化する
ここでは社内の風通しを良くするための5つの方法を解説しました。
まだ実施していない項目があれば是非実施してみてください。
社内の風通しというのは意識をしないとどんどん悪くなっていくものです。
↓
風通しはどんどん悪くなっていく
経営幹部が率先して「施策を実施」していくことで初めて風通しは改善されていきます。
社内の風通しが変わるだけで
•離職率の低下
•メンバーの成長促進
•組織課題の早期解決
などなど、多くのメリットが目に見える形で現れてくるものです。
是非継続的な施策の実施をしてみてください。
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