中堅社員とはだいたい入社4年目以降で役職などがついているメンバーのことを指します。
新人からは一歩抜けて「中堅」として認められる存在です。
中堅社員とは?
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中堅(4年目以降の役職者)
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幹部(役員などの経営幹部
うまく育てることができれば「幹部候補」となるポジションにいる人物です。
失敗することなくしっかりと中堅社員を育てることができれば組織にとって大きなプラスとなります。
ここでは、4社の経営者であり、コンサル歴10年を超える私が現場経験に基づき、
組織の中堅社員に対してどのような教育や研修を行なっていくべきかを解説していきたいと思います。
中堅社員に教えるべきこと4点
大切なことなので、繰り返します。
「中堅社員は経営幹部になり得る大切な存在です」
放っておくだけで自然に育つことはありません。社長や役員が能動的に教育をしていく必要性があります。
今まで「新人」で現場しか見ていないメンバーが役職をつけて「プレイングマネージャー」として活躍し始める時期が「中堅社員」と呼ばれます。
つまり、今までは決められた成果を求めればよかったですが、これからは組織やチームの成功も考えなければなりません。
その時多くの中堅社員は「自分」と「メンバー」と「組織」それぞれにどれくらいの配分で重きを置いて良いのかがわからなくなります。
このタイミング成長が止まることも多くあるので、教育や研修が特に大切になっていくのです。
中堅社員に教育すべき最も大きなポイントは4点になります。
POINT・目線の切り替え【運営から経営に】
・マネジメントの基礎の基礎
・決して待たずに攻める姿勢
・リーダーが学ぶことの影響力
・目線の切り替え【運営から経営に】
まず前提として、中堅社員はメンバーの目線から経営ボードの目線にシフトしなければいけません。
メンバーの目線
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経営幹部の目線
メンバーの目線から経営幹部の目線に大きくシフトしなければいけません。
短期的なメンバーの目線をベースに持ったまま中堅幹部が成長してしまうと本当の意味での経営幹部にはなりません。
中堅社員が会社を引っ張るリーダーに成長するためには「長期的な目線」「包括的な目線」が必要になるのです。
この目線の違いを明確にしっかりと何度も伝えていく教育がとても重要です。
メンバーの目線=【短期的ゴールの追求】
「現場の動きやすさ」や「働きやすさ」また「目先の目標や「短期的成果」を優先する考え方。
経営幹部の目線=【長期的ゴールの追求】
「長期的な成果」や「組織全体の最適化」を目的とする長期的かつ包括的な仕事に対する考え方。
・マネジメントの基礎の基礎
中堅幹部が育っていくために必要な能力が「マネジメント能力」です。
マネジメントの基礎的なスタンスを教えないと「机に座って自分は動かず指示だけ出す」中堅社員になってしまいます。
中堅社員がリーダーになり、自分が動かなくなってしまうと存在の意義がなくなり、
人件費だけかかる状態になりかねませんので、マネジメントのスタンスを教え込む必要性があります。
マネジメントのスタンス
■率先垂範の徹底
口だけの指示ではなく自らが率先して動き成功させなければならない。
そしてその成功プロセスの型をつくり教育システムをつくり出す。
その教育によりメンバー及びチーム全体の達成を導くことこそがマネージャーとしての仕事である。
■全ての責任を受け止める
どんなときもメンバーの能力のせいにしてはいけない。
メンバーの能力で達成することができなければ、
「能力の低いメンバーでも達成できる仕組みをつくる」ことこそが現場のマネージメントの責任である。
同時に教育方法のパッケージ化など実施することで、採用力の強化に務めることで未来のメンバー能力の向上を図る。
この2点を徹底して中堅社員に対して、教育研修していく必要があります。
つまり「環境のせいにしない」「口だけにならない」ということを教育していくのです。
・決して待たずに攻める姿勢
中堅幹部が成長していくにあたり、「指示を待つ」から「指示を創り出す」ポジションに変化していかなければいけません。
そのためには以下の能力が必要になります。
・経営目標の確実な理解
・経営数字の正確な理解◎
・達成シナリオのプランニング
・最適な現場への伝達方法
・確実な進捗の管理◎
上記の能力は全て大切ですが、私の経験上◎のついた2点が欠落することで成長が止まってしまうケースを多く見てきました。
上記の能力の中でも特に「経営数字の正確な理解」と「確実な進捗の管理」の2点の教育の徹底をオススメします。
経営の数字に関しては「理解するための時間」と「理解しているかのテストの時間」
を毎週もしくは隔週で幹部がとていくことで理解が深まります。
確実な進捗管理を教育するためにはは「一度言ったことは必ずやり続けるかクローズにする」という強い信念を伝え続けていく必要があります。
・リーダーが学ぶことの影響力
よく「うちの社員は自ら学ばない!」と嘆く経営者がいますが、その原因の90%以上は「中堅社員が学ばない」という原因です。
つまり「先輩が勉強していないので自分も勉強しないでいいや」
という考え方ら組織に蔓延することで、勉強しない組織が生まれます。
中堅社員が自ら学ぶ風土を作るためには「経営幹部が学ぶ」ことを前提に
中堅社員が学ぶことの組織への影響の大きさを伝えていく必要があります。
中堅社員が自ら学ぶ風土のある会社は組織全体が学びに対して貪欲な組織になるのです。
中堅社員の成長を加速させる
中堅社員の成長の速度を早めるためには「教育を徹底して実施する」こと以外にありません。
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教育を徹底して実施する
代表や役員が中堅社員専用の教育プログラムをつくり、社内研修を実施するのです。
外部の研修会社を活用することもオススメですが最終的には自社で教育を行えることが組織の強みとなっていきます。
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社員研修の定期的実施
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効果測定とプログラムの改善
強いマネージャーや経営幹部が育っている会社では上記のサイクルがきちっと回っているのです。
まとめ
中堅社員とはだいたい入社4年目以降で役職などがついているメンバーのこと。
うまく育てることができれば「幹部候補」となるポジションにいる人物です。
中堅社員に教育すべき最も大きなポイントは4点になります
・目線の切り替え【運営から経営に】
・マネジメントの基礎の基礎
・決して待たずに攻める姿勢
・リーダーが学ぶことの影響力
上記のポイントをベースに中堅社員向けのPDCAサイクルを回すことで、中堅社員の成長は加速する。
中堅社員向け教育プログラムの作成
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社員研修の定期的実施
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効果測定とプログラムの改善
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