アイデアの数だけ新規事業や新規ビジネスモデルの成功率は上がっていきます。
ただ、社長だけがいくつかのアイデアを出して新規事業が成功するほど甘くはありません。
優れたアイデアを出すためには方法論があります。
ここでは、4社経営コンサル歴10年を超える筆者が新規事業のアイデアを出すための最も効率的な5つの方法を解説してきます。
・大量アンケートで課題発掘
お客様の実際のニーズから、新規事業のアイデアを出していくという方法があります。
お客様の声が直接事業のアイデアに繋がるというよりもアイデアのヒントになるのです。
・お客様が潜在的に求めるもの
・お客様の潜在的に困っていること
を数多く聞いてアイデアのキッカケにしていきましょう。
ふとしたお客様からの言葉で気づきを得た事業は世の中にいくつもあります。
その声を大量に集めていくイメージです。
とは言え、調査会社などにアンケートを依頼すると高額になりすぎますし、遅くなってしまうのでオススメできませんので以下の手法を活用しましょう。
②お客様への電話での聞き取り調査
③お客様へのメールでのアンケート収集
例えばペット業界で何かを製造販売していきたいというアイデアであれば、
・定量質問
・定性質問
の2つのパターンで質問を設計していきます。
・購入価格はいくらですか?
・いつから購入していますか?
・購入頻度を教えてください
・メーカーを教えてください
・何故リピートしてますか?
・悪い部分はどこですか?
・どんな改善が望ましいですか?
・どんな商品なら買い替えますか?
など、定量と定性の二つの質問を組み合わせてアンケートをとっていきます。
クラウドソーシングであればアンケート機能を活用します。
お客様への電話であれば、日頃のお礼を織り交ぜながら新商品についてのディスカッションをしていきます。
クラウドソーシングのアンケート機能で簡単な設問であれば、1件10円〜20円ほどで回答が集まるので、コストもほとんどかかりません。
少額で新規事業の成功確率が高まるのであれば利用しない手はありません。
上記で集まったお客様からのヒントをベースに新規事業のアイデアをディスカッションしていくことで、とても良いアイデアが出てきます。
・海外マーケットからのヒント
海外マーケットからヒントを得て日本で実施する手法は「タイムマシーン経営」と呼ばれて昔からあるものですが、意外にも今だに使える有効な手法です。
最近の上場企業の大型新規事業の中でも、アメリカ企業のサービスの丸パクリで大成功している事業をちらほら見かけます。
この手法は、やる気になればアメリカだけでなく「ヨーロッパ」「中国」「その他アジア諸国」などの最新トレンドは簡単に収集することが可能です。
簡単なのに何故みんな実践しないかというと単純に「言語の壁」です。
この壁を解決するためには「海外情報収集の自動化」をオススメします。
・組み合わせ法で新製品を捻り出す
組み合わせ法もアイデア出しにとってとても有効な手法です。
この手法をしっかりと活用するためにはコツが必要です。
会議の前に組み合わせの元になる物の写真を準備するということです。
組み合わせ法は準備が大切
BtoBであれば比較サイトなどのメディアから、BtoCであればアマゾンなどのショッピングサイトなどから一覧の写真をプリントアウトして、一つ一つハサミで切って会議室のテーブルに並べていきます。
それぞれのプリントを感覚で組み合わせながら議論をしていきます。
その時「これは無いな!」と考えてしまってはアイデアは出てきません。
全ての組み合わせで「アリかも!」という前提で会議を進めていきます。
「コレは無いな」❌
「コレはアリかも」⭕️
しっかりとプリントを準備することで、組み合わせ法はアイデア出しの大きなきっかけとなります。
孫正義さんもこの方法で若い時のスタートアップを成功させています。
・ブレインストーミングの実施
ブレスト(ブレインストーミング)を行うことで、アイデアに対する視点の幅が一気に広がります。
逆に、発言する人間が偏るブレストは視点の幅を狭めることにもなってしまいます。
そこで、ブレストの順序や流れが大切になってきます。
毎回自由にディスカッションしてしまうと、声の大きい人物に発言が偏ってしまいます。
アイデア出しから感想、良いアイデアの選定までを必ず1人ずつ行うことで議論に広がりが出てきます。
そして何より「他人の意見は否定せずに全て肯定する立場で話し合う」ということが大前提になります。
アイデアの絞り込みというよりも視点の拡大を目的にブレストを実施することで、成功に近づくことが可能です。
ブレストのポイント
・完成前に売ってみよう
上記の方法で良いアイデアが出てきたら、次はアイデアを磨き上げて実現させるフェーズに移行していきます。
アイデアを考え続けても実現しないということを覚えておかなければなりません。
ある程度形がきまったアイデアは、実際にお客様に確認してみるのです。
アイデア▶︎お客様に提案
実際にサービスはまだできいないですが、「もし◯◯というサービスが◯◯円であったら実際に購入していただけますか?」と営業をかけてしまうのです。
このことをキッカケに、
などがお客様の声から見えてくるのです。
このアクションでアイデアは実現に向かってさらに磨き上げられていくこととなります。
まとめ
新規事業は「どう頑張るか?」よりも断然「何を頑張るか?」が大切です。
現在のマーケットで「固定電話」をどう頑張って売っても売れません。
つまり、何を扱うかでビジネスの難易度は決定付けられます。
そんな事業を決定するための大切なベースになるのは、「アイデア」です。
たかが「アイデア」、されど「アイデア」です。
しっかりとアイデアに向かい合った企業のみが未来を切り開きます。
徹底的に上記にかかれた手法を活用して良きアイデアを出すための努力を惜しまずに実施しましょう。
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