商品やサービスが売れずに、利益がしっかりと確保できていない組織は意外と多くあります。
むしろしっかりとした利益を出し続けている企業の方が少ないくらいです。
売れない理由をしっかり分析して理解すれば、逆に売れる理由が見えてきます。
自らの会社を4社経営しながら10年以上の経営コンサル歴をもつ筆者が、実経験に基づいた「商品が売れない理由と対策」を解説していきたいと思います。
目次
商品が売れない理由にはパターンがある
一概に「売れない」といっても様々な状況の売れていない原因があります。
多くの会社をみていく中で、「あるパターン」が見えてきました。
どの会社も一定のパターンにハマり込み、商品が売れない状態に陥っているのです。
理由は大別すると「商品自体に原因がある場合」、「売り方に問題がある場合」の二つの原因が考えられます。
最も多い原因を以下にまとめます。
上記の原因が商品が売れない理由のトップ4です。
自社の状況と照らし合わせながら解説を読み込んでいきましょう。
・商品・サービス自体が質が低くて売れない
商品の質が悪いと言っても、商品自体が決して使えないわけではありません。
多くの場合で「競合他社に比べて商品が弱い」のです。
自社の商品を単体でみた場合は、しっかりと使えてリーズナブルなのですが、他社と比べた瞬間に他社の商品に勝つことができていない状況が、これにあたります。
・価格
・サポート
・デザイン
ポイントになるのは「他社と比べて弱い」ということで、自社商品だけをみていると商品の弱みを特定することができません。
このポイントに課題を持つ企業の共通の課題は、「他社の商品やサービスの研究不足」ということです。
他社の商品をよく知らないので、自社商品の評価が客観的にできていないのです。
このような状況の組織は、「他社商品の調査プロジェクト」を立ち上げるべきです。
優秀な幹部(社長でもok)をチームリーダーにして、徹底的に他社の商品や顧客の反応を調べていきます。
競合となり得る競合をしっかりとノミネートして、徹底的に調査をしていくことで、大きな気付きがたくさん蓄積されていきます。
なんとなくデザインがダサいから買われないだけかもしれません。商品力が無いのは、「競合と比べての話し」であることを忘れないでください。
・コンセプト(ブランド)がブレていて売れない
商品のコンセプトは商品のブランドにつながる大切な部分です。
例えば英語の教材で同じような商品があったとして、それぞれのコンセプトが違うとしたら、どちらを買いたいと思うでしょうか?
- 毎朝20分の動画を見るだけで喋れる!人生が変わる10年保証の英語教材
- 低価格で文法の基礎から会話まで全てを学べる独学用の英語教材
コンセプトだけで、同じ英語教材だとてもユーザーが受ける商品のイメージは大きく異なります。
もしも上記の2つのコンセプトの商品がそれぞれ同じものだとすると、消費者はコンセプトによって商品に対する思いや使い方などのアプローチそのものが変わるということです。
商品はとても良いのに、コンセプト(消費の機能説明のポイント)が弱い、又は外れている為に売れていないのがこのパターンです。
この場合の解決策は、「お客様に答えを聞く」「海外のマーケットを調査する」という二軸があります。
まずは、商品を求めるお客様がどのような状況や理由で商品を求め、商品によってどんな未来を作り出そうとしているのかを調査していきます。
そして本質的に求めている最も重要な部分を割り出し、そのコアを「商品コンセプト」の要素にしていくのです。
毛生え薬をもとめるお客様のコアは髪の毛を生やしたいことが目的ではなく、「女性にモテたい」「明るい未来を過ごしたい」「自分に自信を持ちたい」「敵視している相手を見返したい」などといった本当の目的があるかもしれません。
第二に海外のマーケットを調べるということです。
国内の競合がどのようなコンセプトで商品を売り出しているのかは大体みんな知っています。重要なのは海外の情勢です。
海外で自社と同じ製品で成功している会社をアメリカ・ヨーロッパ あたりでピックアップして、商品のコンセプトやブランドなどの打ち出し方を調査していきます。
英語ができなければ、ランサーズやココナラなどで通訳をしている方に調査してくれと頼めば、何人かに一人は見積もりを出してもらえると思います。※そんなに高く無いと思います。
是非躊躇せずに海外からも学んでみてください。
・マーケティングができていないので商品が売れない
商品が売れていない企業は、マーケティングの中でも特にネットマーケティングが弱いという現象が多いです。
ネットマーケティングが弱い会社の原因は以下です。
上記のような原因で「何とかしなきゃいけないが、どうしたらいいのか分からない」状態が続いてしまっているのです。
本質的なネットマーケは自社の素人集団でどうにかなるものでも無いですし、代理店や営業される内容は部分的なものが多く成功確率は低いです。
そんな時は、採用よりもコンサルよりも圧倒的に安く、自社の一員としてプロに活躍してもらえる顧問サービスがお勧めです。
プロの顧問を週一回つけて根本的な改善を行っていくことで、ネットマーケティングの芽を育てることが可能になります。
代表的な顧問を探せる会社を以下に紹介しておきます。
→顧問リンクス
・広報・ PRができていないので商品が売れない
しっかりと自社商品をPRできていないと、いつまで経っても商品の認知度はあがりません。
そのことが商品が売れない理由に直結していきます。
中小企業の場合、そもそも広報やPRってどうやればいいの?というケースが多いと思います。
大切なことはどんなことでも、まずはオンラインPRメディアを使ってプレスリリースを告知していく、という姿勢です。
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PRメディアを活用する
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小さなことでもPRメディアを使ってプレスリリース の配信することが大切なのですが、実際のPRネタとしては以下のような観点のものが考えられます。
PRのネタ例
- 期間限定のキャンペーン
- 機能追加や名称変更
- コラボレーション
- イベントの開催
- 他社との提携
- 社会貢献活動全般
など、新しい取り組みは全てPRメディアを通して配信することが可能です。
なお、PRTIMESでは創業2年以内は毎月1回のプレスリリース を無料で配信できるスタートアップチャレンジというキャンペーンを実施しています。
創業間もない会社は上記のようなキャペーンの活用もお勧めです。
何故売れないのかを客観的に分析しよう(お客様調査)
以上、商品が売れない理由のよくあるポイントを解説しましたが、どの理由も自社の商品自体や売り方を客観的にみれていないことにより、発生している課題ばかりです。
自社の商品だけを見るのではな「お客様の本当の気持ち」「競合の商品や販売方法」をみていかない限り売れない本当の理由にたどり着くことはできません。
とは言え、わかっていても客観的に自社商品を評価することは難しく、どうして良いのか分からないという状況があるのも事実だと思います。
そんな時は「お客様へのアンケート」が有効です。
メールやDMでもアンケートは重いので、電話での聞き取りでも問題ありません。
・選んでいただいたキッカケ
・選んでいただいた理由
・感じるイメージ
・競合との違い
・効果や感想
・購入後良かった点
・購入ご悪かった点
・もっと売るためのアドバイス
・その他ご要望やアドバイス
などを、聞き取りしていくだけで、確実に売れない理由(どの売れない理由のパターンに当てはまるのか)が見えてくるのです。
売れない理由のポイントさえ見えれば、そこを集中的に改善していくことで、売り上げは単純にあがっていくことが多いです。
まとめ
商品が売れない原因の2つのパターン
「商品自体に原因がある場合」
「売り方に問題がある場合」
それぞれのよくある売れない原因トップ4
・商品のコンセプトがボヤけている
・広報・ PRができていない
自社の商品のことばかり見るのではなく「お客様の本当の気持ち」や「競合の商品や販売方法」をしっかりと捉えながら課題を改善していくことで、商品は確実に売れていきます。
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